店舗ディスプレイのコツ3選!アパレル商材は店内でこう売る!

コラム 2020/06/02

店舗ディスプレイについて考える際、ショーウィンドウや入口付近などの「集客」のためのディスプレイを重要視しがちではありませんか?

しかし、店舗ディスプレイには、外を歩くお客様の目を引くだけでなく、店内で商品をしっかり見てもらう役割もあります。

今回ご紹介するのは、集客よりも「売るため」の店内ディスプレイのコツです。

多くの小売店オーナー様とかかわりを持つエトワール海渡が、売り上げにつながる店舗内のディスプレイのコツをアパレル商品に絞ってお伝えします。

店舗ディスプレイの基本については以下の記事もチェックしてみてください。
店舗ディスプレイのコツをイラストや実例を交えて解説

 

株式会社エトワール海渡は創業122年の歴史をもつ総合卸商社です。
2,500メーカーの70万アイテムをお取扱い!
店舗をお持ちの方と、ネットショップを運営されている方、合計約2万店の会員様がいらっしゃいます。
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売り上げにつながる店舗ディスプレイのコツ3選

店舗ディスプレイ コツ
売り上げにつながる店舗ディスプレイのコツは、

  1. 季節感を意識する
  2. コーディネートを提案する
  3. トレンドアイテムを脇役にする

の3つです。

それぞれ、具体的にどういうことなのかを見ていきましょう。

季節感を意識する

アパレル商品には季節があるため、その季節に合ったディスプレイを心掛けることが大切です。

ファッションにおける季節は春夏秋冬の4シーズンだけではありません。夏でも「初夏」「盛夏」「晩夏」と細かく分かれています。今がどのシーズンかよりも、現在の気温に合わせて店内のディスプレイを考えてみましょう。今を快適にする提案ができれば、お客様の購買意欲を刺激できます。

例えば夏の暑い時期は、路面店なら薄手のトップスや冷感素材を前面に。ショッピングモール内の冷房が効いたショップなら、冷房対策ができる薄手の羽織物やストールをディスプレイするのがおすすめです。

そのほか、アパレル商品だけでなく、ディスプレイ資材で季節を取り入れるのもよいですね。季節ごとのイベントをイメージしたディスプレイにしたり、夏ならマリンボーダーやトロピカル柄の布を取り入れたり、通年使えるアイテムの見せ方も工夫してみましょう。

エトワール海渡でも、専門スタッフが季節ごとのコーディネートを提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

コーディネートを提案する

客単価を上げるためには、1点だけでなく複数買いを勧めたいところです。そのためには、店内ディスプレイでも、アイテムではなくコーディネートを提案してみましょう。

マネキンやボディでコーディネートする際には、バッグや靴、アクセサリーなどを合わせてみてください。小物類を合わせたトータルコーディネートで見せることで、お客様が実際の着こなしをリアルにイメージできます。

また、先ほどお伝えした季節感を意識して、現在だけでなく、少し先のシーズンを取り入れたディスプレイもおすすめです。

例えば、夏のディスプレイに新作の秋物カーディガンをコーディネートしてみましょう。季節が変わったらこう着こなすというメッセージを伝えることで、カーディガンの販促につながります。

コーディネートの提案ができるのはマネキンやボディだけではありません。

お客様が手に取りやすい位置に、コーディネートできるアイテムを配置するのも一つの方法です。そうすることで、お客様自身が鏡に向かって着こなしを検討できます。

ボトムスの近くに、合わせやすいトップスをディスプレイするといった工夫をしてみましょう。

トレンドアイテムを脇役にする

トレンドアイテムをコーディネートするときは、あえて脇役としてコーディネートするのがおすすめです。

お客様がすでに持っていそうなアイテムをメインとすれば、「トレンドアイテムを手持ちと合わせてこう着ればいい」という提案ができます。その提案で、お客様が購入後の着こなしをイメージでき、購入の検討がより具体的になります。

アパレル商品にはシーズンごとのトレンドがあります。トレンドアイテムはそのシーズンの主力商品となることも多いでしょう。

しかし、季節のトレンドアイテムを前面に押し出したコーディネートだと、ほかのショップとディスプレイが似通ってしまうかもしれません。トレンドはアパレル業界共通のため、競合店と似たようなディスプレイでは差別化が難しくなります。

ボディやマネキンが複数あるなら、トレンドアイテムの見せ方をそれぞれで変えてみましょう。

トレンドに合わせたコーディネートの提案は、数多くのアパレル商品を取り扱ってきたエトワール海渡が得意とするところです。専門スタッフがサポートしますので、お気軽にご相談ください。

店舗ディスプレイのポイントを押さえよう

店舗ディスプレイ 用品
冒頭で、ショーウィンドウや入口付近のディスプレイは、集客目的だということに触れました。対して、今回紹介しているのは、売るための店内ディスプレイです。

ここで、改めて店舗ディスプレイのポイントを押さえておきましょう。

商品の価値をお客様に伝える

店舗ディスプレイの大きな役割は、お客様に商品の価値を分かりやすく伝えることです。

商品の素材や質感、サイズ感などは、お客様が商品を手に取って確認できます。店舗ディスプレイでは、商品のスペックよりもベネフィットを伝えることを心掛けたいですね。
ベネフィットとは、お客様が商品を手に入れることで得る価値のことです。アパレル商品の場合、「おしゃれできる」といった満足感や、「スタイル良く見える」といったうれしい変化がベネフィットにあたります。ディスプレイで「この商品を着てもっとおしゃれになったお客様のイメージ」を伝えてあげましょう。

具体的な着用シーンを伝えるディスプレイもおすすめです。着用するシーンがイメージできると、おしゃれしたいという気持ちもより具体的になります。
例えば、動きやすいカジュアルなコーディネートなら、アウトドア用のテーブルセットやランタンをディスプレイすると、キャンプに行くときの服装だとお客様がイメージできます。ゆったりしたワンピースやスウェットパンツなら、マグカップや文庫本を一緒に置くと、ルームウェアという提案ができます。
カラーコーディネートや季節感など、お客様に新たな価値を伝えられるディスプレイができるとよいですね。

見せるディスプレイと売るディスプレイ

店舗ディスプレイには、「見せるディスプレイ」と「売るディスプレイ」があります。

ショーウィンドウや入口付近のマネキンやボディは、外を歩く人に来店してもらうための見せるディスプレイです。注目してもらうことが目的ですので、ショップらしさやトレンドを意識した完成度の高いディスプレイが向いています。

その一方で、売るディスプレイはお客様の購買意欲を高めるためのディスプレイです。ハンガー陳列や棚置きも売るディスプレイにあたります。

売るディスプレイで大切なのは、お客様が商品を手に取って検討しやすくすることです。その際に重要なのは、ディスプレイの完成度ではありません。

例えば、10色展開しているカットソーを、グラデーションでキレイに並べて平置きしたとしましょう。見た目にはとても美しいのですが、完成された印象を崩してしまうことになるため、お客様が商品を手に取りにくくなってしまいます。

お客様に購入を検討してほしいエリアでは、完成度が高すぎるディスプレイは避けるようにしましょう。

トレンドアイテムと定番アイテムを組み合わせよう


店内ディスプレイでコーディネートを見せる場合には、トレンドアイテムと定番アイテムの組み合わせがおすすめです。

トレンドアイテムでそろえたコーディネートは、集客するための見せるディスプレイとしては有効かもしれません。しかし、全てを買わないと着こなしが再現できないため、売るためのディスプレイとしては押しが弱い印象です。

コーディネート全てをそろえる必要があると、お客様によっては購入のハードルが上がってしまいます。トレンドアイテムと定番アイテムを組み合わせて、購入してすぐ活用できることを見せましょう。すでに持っているアイテムとの合わせ方を見せれば、お客様がトレンドアイテムを「おしゃれすぎて着こなせない」と思うことを避けられます。

例えば、夏になると雑誌で「マリンボーダーの着こなし」といった夏らしいアイテムが特集されます。ショップでも、同じようにマリンボーダーをテーマにディスプレイしてみましょう。

この場合、実はマリンボーダーとコーディネートしたアイテムを売りたいという思惑があります。

夏の定番柄ともいえるマリンボーダーは、恐らく多くの人が1枚は持っているでしょう。

トレンドがテーパードデニムだとしたら、ボーダーと合わせることで
「スキニーだと今はちょっと違う?」
「ボーダーと合わせられるなら、テーパードデニムを買ってみようかな」
とお客様を導きます。

着こなしの例が分かるため、お客様も安心感を持ってトレンドアイテムを購入できるでしょう。

目的によって店舗ディスプレイを変えよう

店舗ディスプレイ 目的
アパレルショップの店舗ディスプレイは、場所によって求められる要素が違います。見せるためのディスプレイなのか、売るためのディスプレイなのかを考えて、目的に合わせたディスプレイを考えてみてください。

売るための店舗ディスプレイでは、おしゃれにしすぎないことも大切です。お客様が商品を手に取りやすいよう工夫してみましょう。

お客様が商品を着こなした自分の姿をイメージしやすいように、売りたい商品と定番商品を組み合わせてディスプレイするのがおすすめです。